岡 一輻歌集『能登の鳶 くるりくるり』

平明な調べの魅力

これまでも何かを知りたいと、常に思ってきた。これからも何かを知るための時間を重ねたい。そのうえで、作品になにを載せているのか、人のこころに何を伝え、こころを打ちたいのか。奥能登の単調にうつる景色と、そこに関わる風景の奥底と、共在している自分のなかの心景をひろって観察し、言葉による写真として掬い撮りたいと、ずっと願っていたことだった。 (自序より)


・海を焼き一面くるむ橙色これから能登の季節が変わる
・誰でもが浮標だ際限ない海の上がり下がりを繰りかえし行く
・ズタズタとヨレヨレヨレとボロボロと夜勤のあとの朝はまぶしい
・踏みつけて水平線を越えたいなガリバーさんになれるといいな
・寒い朝のしじまを破り鴉とぶ生きていたのか良かった良かった
・二千万年前の溶岩島だと舳倉島こころ怖れる供養の積み石