二流三流の歌集について

2019/10/04

 「現代短歌新聞」十月号を拝読する。巻頭の「インタビュー 小池光氏に聞く」に、「読んで退屈なのは二流三流の歌集だ。」とあって、まあ、そう言われては身も蓋もないという思いを感じたものの、おもしろい歌を読ませる歌集が良い歌集だという主旨と受け取った。そこは同感である。
 だが、私の経験から言えば、たいがいの歌集にはおもしろい歌はあるもので、いちがいに「二流三流」と決められる歌集はないのである。むしろ、おもしろい歌を見出す心の在り様こそが、読者として「一流」か「二流三流」かを測る基準となるものではないだろうか。
 私は戦前の「二流三流」の歌集を多く所持し、愛読するのが趣味なのだが、後々になって読めば「一流」よりもよほどおもしろい「二流三流」がたくさんいることを記しておきたいと思う。「二流三流」という自覚のある方は是非鶫書房にお出でくださるように。その自覚があれば、まず大したものではないか。